資本的支出とは?わかりやすく修繕費とのちがいを説明します!

こんにちは。ガリガリ税理士の中原(@makito_tax)です。
資本的支出と修繕費の区分は曖昧です。
しかし、それを逆手にとってはいけません。
資本的支出とは?修繕費とちがい固定資産として減価償却する
維持管理や修理をするための費用は、修繕費として全額が経費になります。
車でいうと車検代やタイヤ交換ですね。
シートに穴があいたので直した、という場合でも問題ありません。
たとえば、200万円で買った車が古くなってきたとします。
「100万円かけて内装をドレスアップしよう」
これは修繕費になりません。
「車の価値があがっているので、新しいものを買ったのと同じだよね」
とみなされ、固定資産として減価償却をしなければなりません。
これをややこしい名前で、資本的支出(しほんてきししゅつ)と呼ぶのです。
つまり、全額がその年の経費とはならず、何年かにわたって経費にしないといけないのです。
⇒家庭用の固定資産を個人事業に使っていませんか?減価償却の計算方法をわかりやすく解説!
資本的支出と修繕費を判定するための形式的な基準とは?
とは言っても、資本的支出と修繕費の区分は非常にややこしい。
そのため「これを満たしたら修繕費でいいよ」という形式的な基準があります。
- 20万円未満かどうか
- 3年周期で交換するかどうか
- 区分がはっきりしないもので60万円未満かどうか
- 区分がはっきりしないもので買った金額の10%以下かどうか
(もう少し細かい基準もありますがこれだけで十分です)
実際に「100万円のドレスアップ」をあてはめてみましょう。
・20万円未満
⇒100万円なのでだめ
・3年周期
⇒該当しないのでだめ
・60万円未満
⇒100万円なのでだめ
・買った金額の10%以下
⇒50%(=100万円÷200万円)なのでだめ
残念ながら一度に経費とはならず、何年かにわたって経費となります。
請求書の改ざんは脱税です
「そーらーをじゆうにとーびたーいなー」
「はいっ!タケコプター!」
こどもの頃よくみていていたドラえもん。
ドラえもんがいたらいいのに、といつも思っていました。
もちろん大人になっても叶えてほしいことはありますが、自分で叶えられるのが大人です。
社長「請求書の中身をかえたいなー」
車屋「はいっ!改ざんした請求書―!」
やめてください、脱税です。
脱税はみつかります。
あとでみつかって痛い目をみる、いや、痛い目ならまだかわいいもの。
もしかしたら、追加の税金や罰金で我が子のような会社が倒産するかもしれません。
税金の使い道を考えたら嫌になることもありますが、それとこれとは別の話。
こういったことを一度でもしてしまうと、二度、三度と繰り返してしまうものです。
曖昧なことを逆手にとるのはやめ、経理はフェアにいきましょう。
まとめ
資本的支出と修繕費のちがいについて。
この記事を正しい判断に活かしていただければうれしいです。