相続税の障害者控除とは?扶養義務者が扶養していない?

2018年12月17日

こんにちは。ガリガリ税理士の中原牧人です(@makito_tax)です。

 

相続人(厳密には法定相続人)に障害者の方がいらっしゃる場合、注意が必要です。

 

 

相続税の税額控除の種類

相続税には6種類の税額控除が存在します。

  • 贈与税額控除
  • 配偶者の税額軽減
  • 未成年者控除
  • 障害者控除
  • 相次相続控除
  • 外国税額控除

 

今回は「障害者者控除」の注意点をお話しします。

その前に税額控除とはなんぞや?ですよね。

 

 

お答えします!税額控除とは税金が安くなる制度です!

(そのままですね)

 

つまり、相続人に障害者の方がいらっしゃる場合、税金が安くなります。

逆にいえば、税金がかからない方にはこの記事はまったく関係ありません。ここでかえっていただいて結構です。

 

 

嘘です。できれば最後まで読んでいただけるとありがたいです。

 

 

相続税の障害者控除とは?扶養義務者の範囲について

安くなる金額は、障害の程度によりかわりますが、数十万~数百万円です。

 

具体的には、

・特別障害者(身体障害者1~2級、6か月以上寝たきりで介護が必要な方等)

200,000円×(85歳ー現在の年齢)

・一般障害者(上記以外)

100,000円×(85歳ー現在の年齢)

 

となっております。

 

 

たとえば相続人がAさん(一般障害者)と弟Bさんの2人だけだとします。

 

A―  ーB

 | |      | |

 

相続税が300万円(Aさん100万円、Bさん200万円)障害者控除が150万円の場合、

Aさん 100ー150=0

 

となり、Aさんに税金はかかりません。

余った50万円はどこにいくのかというと…

 

B

  | |

 

 

Bさんからひくことができます。お財布が違っても大丈夫です。

 

Bさん 200ー(150ー100)=150

 

 

障害者控除の説明はこのようになっています。

 

 

ここでいう扶養義務者とは、実際に扶養していなくてもいいんです!

税金の種類により、おなじ名前でも中身がちがうことがあるのです。

 

 

まとめ

単純に忘れている場合、非常にもったいないです。

相続税の申告書がこのようになっていなかったら、税理士にこっそりきいてみてください。

(ご自分で作成されるのはハードルが高めです)