確定申告の損失繰越にデメリット?損益通算の落とし穴とは?

2019年2月25日

株で損してしまったときに、税金を安くしてくれる損失の繰越。

ですが、損益通算の確定申告をする場合、意外なデメリットがあります。

 

特定口座の損益通算とは?源泉徴収ありなら自動?

株を売って儲かったり、配当を受けとると、確定申告をしないといけません。

しかし、「特定口座の源泉徴収あり」を使うことで、勝手に税金がひかれるようになり、確定申告の手間はなくなります。

 

特定口座のメリットはそれだけではなく、

  • 利益 100万円
  • 損失 50万円

のように、おなじ口座に損失があるときは、合計した50万円(=100-50)が税金の対象になるように調整してくれるのです。

 

ですが、特定口座でもちがう口座の場合には、「損失(50万円)」は無視され、「利益(100万円)」だけが税金の対象になります。

「株で損して税金も高い」ではかわいそうなので、確定申告で「損失」と「利益」を相殺できるようになっています。

 

損失は「3年間」保存できるので、ちがう口座に利益がなかったとしても、来年以降の利益とも相殺できます。(毎年の申告が必要)

 

めでたし、めでたし…。

と言いたいところですが、確定申告をすることで、思いもよらない影響が出ることがあります。

仮想通貨と海外FXを損益通算(内部通算)?損失は相殺できます!

 

損益通算の注意点とは?国民健康保険・保育料が高くなる?

毎年行っている確定申告は、「所得税(国の税金)」を計算するためのものです。

ですが、確定申告をすることで、「住民税(市町村の税金)」の計算も同時に行ったことになります

 

つまり、損益通算の確定申告をしてしまうと、

  • 国民健康保険
  • 保育料
  • 高額療養費

といった「住民税の金額」を基準にするものが、株の影響で高くなってしまうのです。

 

「せっかく税金を安くしたのに、国民健康保険が高いからトータルで損してしまった…」

そんな事態を防ぐためには、所得税と住民税でちがう申告をしなければいけません。

 

つまり、「住民税は株の申告をしない」という確定申告をするのです。(ややこしい)

 

※2023年2月3日追記

2023年分の確定申告から、この方法(所得税と住民税でちがう申告をする)は使えなくなります。

 

住民税の申告不要制度のやりかたとは?

住民税は株の申告をしたくない場合、市役所にいって「住民税は株の申告をしません」と伝える必要があります。

期限は「住民税の通知書がくるまで(5月~6月)」なので、確定申告のついでにやっちゃいましょう。

(市町村で対応がちがうので、あらかじめ問い合わせたほうが安心です)

 

ちなみに、現役並みの所得がある方は、

  • 医療費の自己負担割合
  • 高額療養費

などが「所得税の収入金額」をもとに計算されるので、住民税の申告不要を使っても影響が出ることになります。

配当の確定申告は総合課税が有利!住民税の申告しない申告も忘れずに!

 

※2021年1月10日追記

2021年分(令和3年分)の確定申告から、所得税の確定申告だけで「住民税の申告不要制度」が完結できるようになります。

 

まとめ

損益通算の確定申告のデメリットについて書きました。

株の税金はややこしいので、「めんどくさいから申告しない」という選択もありですよ。