従業員への貸付金に利息?会社がお金を貸したら利息をもらいましょう!

2019年4月3日

会社から従業員・役員にお金を貸した場合、きちんと利息をもらいましょう。

 

会社が従業員にお金を貸すことに問題はない

「従業員にお金を貸したいけど、なにか問題はありませんか?」

やさしい社長さんから、このような相談を受けることがあります。

 

結論からいいますと、まったく問題ありません。

会社にとって従業員は財産であり、優秀な人材がいなければ会社を大きくすることはできません。

 

「退職金の前借り」となると話はちがいますが、困っている従業員がいたらぜひ助けてあげましょう。

(念のため書面に残したほうがいいです)

 

役員貸付金は銀行からの印象が悪い

「決算書に貸付金があったら、銀行からの印象が悪いのでは?」

これは半分正解で、半分間違いです。

銀行からの印象が悪い貸付金は、役員への貸付金である「役員貸付金」です。

 

そもそも会社は社長のものではなく、最初にお金をだした株主のものです。

そのため上場企業では、「配当」や「株主優待」としてお金をもらったお礼をしているのです。

 

しかし、中小企業の多くは「株主=社長+親族」であり、会社は社長と親族のものになっています。

つまり、役員貸付金があることで、「借りているお金で私腹をこやしているのでは?」とみられてしまうのです。

銀行から嫌われる決算書とは?会社にもダイエットが必要です!

 

従業員貸付金は利息をもらうことを忘れずに

従業員や役員にお金を貸すうえで、忘れてはいけない大切なことがあります。

それが、「きちんと利息をもらう」ということ。

 

従業員ならまだしも、親族などの役員から利息をもらうのは気がひけます。

しかし、利息をもらわないと利息分は給与を支払ったものとみなされ、追加で税金をとられてしまいます。

銀行へ利息を支払うように、お金を貸している会社は従業員・役員から利息をもらう必要があるのです。

 

貸付金の利率ですが、

  • 銀行借入があるなら平均の利率
  • 2019年(平成31年)の貸付金なら1.6%

のどちらか安いほうを選べます。

 

ただし、

  • 災害や病気などやむを得ない理由がある
  • 計算した利息が年5,000円以下

なら無利息でもOKです。

銀行の金利に騙されていませんか?実質金利と表面金利のちがいとは?

 

まとめ

従業員・役員への貸付金は、利息をもらうことを忘れずに。

怪しいお金のやりとりは、税務署の好物ですから。

 

■娘日記

悩みに悩んだiPadを購入。

現状では娘のおもちゃになっていますが、使いこなしすぎて怖いです。